誕生日


ローソクを立てて、火を点けて。
準備が整ったところで電気を消した。
暗闇に浮かぶ、22本の蝋燭。小さな炎が揺らめいて、
とても綺麗だと思った。
「お兄ちゃん、おめでとぉっ!」
そう言うと、お兄ちゃんが照れたように笑った。普段の
仏頂面が嘘のよう。
小さな声で「サ、サンキュ」って言ってくれたのがとっても
可愛かった。

可愛い…。お兄ちゃん。

カッコイイお兄ちゃんも好きだけど、こういう可愛いお兄
ちゃんも大好きだよっ。
そのままいつまでも変わらないでいてね。
美弥の大好きな、お兄ちゃんでいてね。

お兄ちゃん。

大好き! 
……うふふ♪


あ。でも、一つだけいいかな。言っても。
あのね。スイカに蝋燭を立てるのはやめてね。
折角のお誕生日だったのに。なーんか、変な感じがして。
美弥はやっぱり、ケーキでお祝いしたかったなぁ。

2004.7.23
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